呼吸器外科サマースクール2017へようこそ

サマースクール事務局代表

第7回 呼吸器外科サマースクール2017
事務局代表
北里大学医学部呼吸器外科学
佐藤之俊

呼吸器外科は外科の中でも比較的新しい診療科です。現在、肺癌が本邦のがん死亡の原因の一位であり、さらに人口の超高齢化に伴い続発性気胸・膿胸症例が増加し、また石綿曝露に伴う胸膜中皮腫が重大な社会問題となっています。そのため、これらの疾患を専門的に扱う呼吸器外科診療の需要が高まっています。また、内科的なアプローチでは診断困難な肺・縦隔疾患に対して、呼吸器外科医が胸腔鏡や縦隔鏡を用いて診断する場合もあります。現在、日本では年間約8万件の呼吸器外科手術が行われており、呼吸器外科専門医は1400名ほどいます。このように、呼吸器外科診療は、現代の医療にとって不可欠の分野です。しかし、呼吸器外科は医学生や初期研修医にとっては、他のメジャーな診療科と比べ、いまだにマイナーな診療科といった感はぬぐえず、実習や臨床研修のプログラムに呼吸器外科が含まれていない施設もあるのが実情です。

この呼吸器外科サマースクールは、医学生や初期研修医の皆さんに呼吸器外科学の魅力を2日間にかけてインストラクターとともに模擬手術や動物手術を通じて体感していただくプログラムです。本プログラムは、先輩呼吸器外科医による講演や手術シミュレーターなどを用いた基礎的なドライラボと、動物の摘出臓器を用いたウェットラボ、そして実際の臨床と同様に麻酔管理下に生体動物の手術を体験するアニマルラボの3つのプログラムから構成されています。各プログラムでは3~4人ごとのグループに分かれてインストラクターとともに縫合処置や開閉胸方法や肺切除術など実践的な手技を学んでいくもので、受講生のレベルに応じたベーシックならびにアドバンスプログラムを用意しています。

例年、第1日目の夜には、全国から参加した受講生と呼吸器外科専門医が交流する場を設けております。グループでも、一人でも参加可能ですし、全国の人と楽しく情報交換する受講生も多くいます。事前に手技や解剖などを予習しサマースクールを有効に受講できるように、受講生にはHP上から講習テキストやビデオ映像ダウンロードできるようにする予定です。

外科に興味のある方は勿論、外科内科問わず呼吸器系に興味がある方も、さらに、進路に迷っている方も、このサマースクールに参加して、呼吸器外科の手術手技を体験してみてください。
それでは2017年7月 神戸でお会いしましょう。